クリニックの理念

わたしたちは、これまで培ってきた知識と経験を生かし、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)、甲状腺疾患を専門に、患者様一人ひとりに合った最適な医療を提供します。
それぞれの患者様の生活の質を下げることなく、楽しい人生をおくっていただくために、さまざまな専門スタッフが、チーム医療で皆様の健康をサポートしていきます。

クリニックの方針と特色

安心して受診していただける専門クリニックとして

  • 日本糖尿病学会専門医と日本糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師が中心に診療にあたります。
  • 血糖値、HbA1c、生化学検査、甲状腺機能は、院内で最新の機器で測定し、当日結果をお示ししながら診療を行います。
  • インスリン治療の必要な方は、外来で治療を始められるように指導します。インスリンポンプによる治療も行っています。
  • フットケアや日常生活の過ごし方も、専門的なきめ細かい指導を行います。
  • 管理栄養士による栄養相談も行っています。
  • 健康寿命の延長を目指し、外来での待ち時間を利用した健康運動指導士による運動指導も行っています。

通院しやすく、継続して治療を受けられるクリニックとして

  • 予約診療制により待ち時間の低減につとめています。
  • 受診しやすいように、8:30より診療を開始します。土曜日の午前中も診療しています。
  • 明るく清潔なクリニックは、待合室を含めて安心していただけます。
  • 専門家でありながら、いつでも優しく気さくに接することのできるホスピタリティーをスタッフ一同大切にしています。
  • 通院患者様の交流の場として、「もくぼ内科クリニックきづき会」や「1型の会」の活動も行っています。

糖尿病の実態

わが国の糖尿病患者数は、推計で初めて1000万人を超え、予備軍を含めると2000万人、成人の4人に1人は糖尿病ないしは予備軍にあたるとされています。

高血糖により網膜症、腎症、神経障害などの合併症が進むと、視力低下や人工透析などをきたし、著しく生活の質(QOL;quality of life)が低下するだけでなく、内臓脂肪の蓄積により、糖尿病予備軍の段階からメタボリックシンドロームを併発して、心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化による疾患のリスクが増すことも知られています。

糖尿病には、自己免疫やウイルス感染が原因と考えられている1型糖尿病と、糖尿病になりやすい体質に生活習慣(過食、運動不足、ストレスなど)が重なって発症する2型糖尿病があります。

1型糖尿病では適切なインスリン治療が、2型糖尿病では生活習慣の改善と食事療法、運動療法が治療の基本となりますが、最近の薬物療法の進歩も著しく、個々の患者様にあった適切な治療によって血糖を良好に維持することで、合併症を防ぎ快適な生活を送ることが可能です。

また、最近の“超超”高齢化社会では、糖尿病治療の向上もあり、糖尿病患者の寿命は延長し、患者の2/3は高齢者です。高齢糖尿病患者においては、認知症やサルコペニア(加齢に伴って起きる筋肉量と筋力低下)、フレイル(高齢者で筋力や活動量が低下している状態)の発症が多いことが知られており、いかに健康寿命を延ばすことができるかも課題となっています。

甲状腺疾患の実態

甲状腺はのどぼとけの下にある蝶の形をした臓器で、脳下垂体からの指令を受けて甲状腺ホルモンを産生しています。甲状腺の病気は、甲状腺ホルモンの分泌に異常が起きたり、炎症が起きたり、腫瘍ができることで起き、比較的若い女性に多くみられる頻度の高い疾患です。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌され甲状腺機能亢進症をきたすバセドウ病と甲状腺ホルモン分泌が少なくなり甲状腺機能低下症となる橋本病が代表的です。

甲状腺機能亢進症では、動機、息切れ、発汗、体重減少、手の震えなどが、甲状腺機能低下症では、倦怠感、むくみ、便秘、無気力などの自覚症状があらわれます。

甲状腺の炎症としては、細菌感染でおこる急性化膿性甲状腺炎、ウイルス感染が原因とされる亜急性甲状腺炎があり、痛みや腫れ、発熱などで発症します。

甲状腺腫瘍の多くは良性で、小さいものは自覚症状はほとんどなく、頸部の超音波検査で偶然発見される例も増えています。

診断には、血液検査での甲状腺機能や自己抗体などの測定、甲状腺超音波検査などで行います。悪性が疑われる場合には細胞診が必要となることもあります。

バセドウ病、橋本病の治療は薬物療法が中心です。甲状腺機能を測定しながら適量の薬剤を内服しますが、治療は長期間にわたることも多いため、自己判断で中断することなく内服を継続することが大切です。